日立製作所のラディカル・イノベーション

長年にわたり、時代の最先端を行くケンブリッジコンサルタンツの実績・功績に着目し、協業パートナーとして当社を選んでいただいた日立製作所。当社は日立製作所の「協創」パートナーとして、日立製作所の研究開発活動が人々の需要を踏まえたマーケットプル・イノベーション、さらには、世の中を変えるようなブレークスルー・イノベーションへと繋がるようお手伝いをしています。

新たなイノベーション文化

当社とのプロジェクトを通して、日立製作所のイノベーション文化はポジティブな変化を遂げ、従来よりも実用化や事業化を念頭に置いた技術開発が推進されるようになりました。

自らの 研究開発における 底力に 自信を抱いた チームの皆様は、 ラディカル・ イノベーションに、 果敢に 挑戦し続けています。

広範囲に渡る企業組織改革

企業組織改革における3つのフェーズにおいて、14の改善イニシアチブが導入されました。

例えば、プロジェクト重視のマインドセットへの移行、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の導入、ポートフォリオ管理ツールの展開というラディカル・イノベーションと協業創造のための新たな枠組みを導入しました。

迅速かつ顧客主導のイノベーションへ移行

当社が導入したラディカル・イノベーションの枠組みである『プロジェクトマネジャーのための活動、ツール、テンプレートメニュー』は、日立製作所の長年に渡る社会の問題解決を実現する貢献度の高さはそのままに、イノベーションのペースアップに成功しました。

この新たな枠組みの導入により、従来高い技術力の探求・開発に偏りがちだった日立製作所の研究開発の体制は、近未来の社会に即実用可能、かつ顧客主導のビジネスチャンスを逃さない鋭敏な体質・カルチャーへと変化することができました。

グローバルなインパクト

ケンブリッジコンサルタンツによるこの新たな枠組みは、グローバルで展開する日立製作所の研究開発拠点での共通言語や専門用語を統一し、互いの連携や協業を進めながら、日立製作所の研究開発全体でグローバルに浸透してきています。

ケンブリッジコンサルタンツは、国内外の研究開発プロジェクトをどの様に推し進め、成果達成までプロジェクト期間をいかにして効率良く加速させているか、そのノウハウをお客様と共有しながらサポートします。例えば、具体的な活動を国内外チームでうまく調整しながら、1日18時間の業務時間を生み出しています。

現在まで、当社が提案する研究開発の枠組みは、パートナーや顧客との協業プロジェクトに注力するために新たに編成された3拠点の日立製作所・社会イノベーション協創統括本部(CSI)でその効果と実績をあげています。

ケンブリッジコンサルタンツの参画

日立製作所と同様、当社もラディカル・イノベーションを生み出すエンジニアと科学者の集団です。日立製作所は当社をご活用いただきながら、自社の研究開発に対して常に疑問を持ちつつ研究に臨み、同時に当社の実績と成功から学ぶ姿勢も持ち合わせていました。

当社は日立製作所の数々の研究開発プロセスに対し、初期評価・解析を行い、そのプロセスを再構築しました。プロジェクトのキーパーソンとなる人材には、1対1のメンターセッションや、ハンズ・オン・ワークショップを行い、350名を超える日立製作所の研究開発のプロ集団に研修を実施するなど、新たな枠組みの導入を通じ、日立製作所の研究開発部門の従来の体質やカルチャーの刷新をサポートしてきました。

ケンブリッジコンサルタンツが提供した、オープンかつ近密な連携による協業アプローチを通し、日立製作所の研究開発部門のイノベーションカルチャーは大きく変化を遂げ、成長力を増しています。当社のグローバル社会イノベーション協創統括本部は、全社で一本化された共通言語とすぐに実行に移せるイノベーションフレームワークを手にすることができました。ケンブリッジコンサルタンツとの協業により、我々の開発プロセスのスピードは格段に増し、研究開発に携わるチームがこれまで以上に顧客の潜在ニーズを踏まえ、問題を解決し社会や世の中を大きく変えるようなイノベーションを提供できるようになったのです。

鳥居 和功 氏

European R&D Centre 最高技術責任者 / 日立製作所ヨーロッパ社

課題

日立製作所は、人々に向き合い、顧客の抱える課題を十分に理解した上でソリューションを提供することこそが、自社の新たな価値創造を可能にすると認識していました。

そのためには、従来のプロダクト・アウト型からマーケット・イン型のアプローチに転換する必要があり、また、市場の求める潜在的ニーズにフォーカスした、研究開発努力が必要であることも認識していました。

外部ベンチマーキング

日立製作所は、幅広い事業分野と確かな技術力をもとに、革新的な技術ソリューションの担い手として100年以上の歴史を持ち、数兆円規模の事業を手掛ける巨大企業です。しかし、素晴らしい 技術力で成功を成し遂げてきた日立製作所であっても、技術改善を積み重ねる「インクリメンタル・イノベーション」型と、革新を実現する「ラディカル・イノベーション」型との間で、どうバランスを取っていくのか、難しい選択を乗り越える必要がありました。

ケンブリッジコンサルタンツでは、日立製作所を他7社の世界的な技術IT企業と比較対照し、日立製作所のイノベーションがどのように実現してきたかを解析しました。当社と日立製作所のコラボレーションを経て得ることができた知見と、当社がイノベーションの過程を分析して得られた学びとが相まって、日立製作所の社内に変革をもたらす付加価値の高いイノベーションの基準を明確にすることができました。

巨大コンテナ船の操縦

30万人を超える人材を抱える日立製作所は、一艘の巨大コンテナ船に例えることができるかもしれません。巨大な船は、そう簡単に軌道修正できるものでは ありません。だからこそ、当社はその水先案内人の役割を担い、鋭敏かつ効率的に対応するプロジェクトチームを立ち上げ、いわば母船から放たれたスピードボートがその役割を果たすように、日立製作所というコンテナ船が円滑にスピード感をもって方向転換できるよう、サポートすることになりました。

「早期に失敗する」つまり「成果を出すには、誰よりも早くかつ多く失敗すべし」の精神を持つこと、「やるか、やられるか」という勝負に出る必要があることを受け入れること、より見込みのあるプロジェクトにリソースを思い切って投入すること。これらは確かに難しい選択と言えますが、真のラディカル・イノベーションを実現するには、有意義で必要な決断でした。

行動しながら学ぶ

当社のデザイナー、エンジニア、コンサルタントから成るチームが常に寄り添い、「行動しながら学ぶ」という実践主義スタイルのもとに協業プロジェクトを数多く行ったことで、日立製作所グループ内では業務に対する取り組み方の新たな方向づけが一気に定着しました。

当社との協業プロジェクトの経験を経て、現在世界各国の日立製作所グループが手がけている20を超えるプロジェクトは、この新たなアプローチで実行されてると言っても過言ではありません。

開発チーム

市場を変革するデジタルブレークスルーを提供します

ディープテック

新規なテクノロジーや、そのテクノロジーを通じた長期的に持続可能な価値の創出について、ご関心をお持ちでしょうか。

当社はビジネスとテクノロジーが交差する場所での創造性に主眼を置き、お客様の事業を再定義するようなソリューションを創出します。

産業分野

お客様が目指す産業分野に関する深い見識を備え、ブレークスルーをもたらすディープテックを活用できて、価値を創出する活動で確かな実績を持つパートナーが必要です。

お客様の事業分野における当社の実績や、どのような事業上の優位性をお届けできるかについて、ご確認ください。

インサイト

ケンブリッジコンサルタンツの最新のインサイト、アイデア、視点をご確認ください。

ビジネスと社会の将来を形成するディープテックの動向を、最前線の事例を通じてお伝えします。

キャリア

ご自身の能力が評価され、真の差異を産み出せるような仕事に興味はありませんか。

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